12V系100Wの独立型ソーラーで12V2.75AのDC冷蔵庫を24時間運用できますか?

本ブログの読者さまから質問を頂きました。
DIYソーラー(自作太陽光発電)に興味をお持ちの方の参考になるかも知れませんのでご紹介いたします。


読者S氏からの質問

初めまして、Sと申します。
新潟おてんとサンのブログはとても勉強になり楽しく拝見させて頂いております。

当方ソーラパネル自作は初心者で右も左も分からず、恐れ入りますが質問させて下さい。

車中泊で旅行に行く事が趣味でして、かねてよりエンゲルの冷蔵庫(MR040F)を購入しようと思っております。
そこでルーフレールにソーラパネルを取り付けてサブバッテリーからの電力で出来れば24時間(夜間も)稼働してくれればと思っております。
※雨天、発電量が見込めない時等は車のシガーライターから電力供給するつもりです。

そこでご質問なのですが、

・エンゲルの冷蔵庫は定格消費電力が12Vで2.75A
・単結晶シリコンのソーラパネル18V100w
・115ahのディープサイクルバッテリーに充電
・バッテリーから直接電源を引き出して冷蔵庫を利用して夜間はバッテリー内部の電力で補う

と計画しているのですが、なにぶん素人考えなので、ぜひアドバイスを頂けましたら幸いです

なにかとお忙しいかと思いますがよろしくお願い申し上げます。


新潟おてんとサンの返答

はじめましてSさま。
メッセージをいただけて非常に嬉しいです!

12V系100Wの独立型ソーラーで12V2.75AのDC冷蔵庫を24時間運用の件ですね。
僕の思うところを書かせていただきます。


12V2.75AのDC冷蔵庫を12V115Ahのディープサイクルバッテリーで動かすということ

まずは、購入予定のバッテリーのみで12V2.75AのDC冷蔵庫を運用してみることを考えてみます

購入予定のバッテリーはディープサイクルなので、115Ahは20時間率での表記かと考えます。

これは、
5.75Aの電流』を
20h(時間)かけて取り出す』と
バッテリー上がり
っていう性能といえますね。

『5.75A × 20h = 115Ah』、これがこのバッテリーの限界なワケです。

さすがにここまでの深放電を繰り返してしまうと、ディープサイクルバッテリーといえども電極版へのダメージが気になります。
なので、話半分くらいに捕らえておくのが良いかと考えます。

で一方の、使いたい電力は『12V2.75A』ですね。

このDC冷蔵庫を24時間動かすためには
2.75A × 24h = 66Ah
が必要になってきます。

12V115Ahのディープサイクルバッテリーで使える容量の半分強(57%ほど)を消費するという感じです。

フル充電の12V115Ahのディープサイクルバッテリーであれば、24時間は若干の余裕を持って使えそうですね


18V100Wのソーラーパネルで補う充電しながら運用するイメージ

18V100Wのソーラーパネルということは、5.56Aほどの電流を発生させる感じでしょうか。

ただし、仕様通りの電流を得られるのは、太陽との角度がマッチしている状況となるでしょう。

>>ルーフレールにソーラパネルを取り付けて
ということなので、パネルは常に水平になりますから、南向き30°の場合より1割ほど発電量が減ってしまう計算になります。
とはいっても、晴天時で18V5Aは出そうですね。

で、このパネルが発電するのは、時期によって変わりますが4~5時間分/1日といったところ。
お昼前後は100W:18V:5.56Aに近い出力を得られるが、それ以外は太陽の傾きに応じた発電量となってしまうためですね。

最大で5Aとしてそれが5h(時間)ですから、晴天時で1日25Ahは得られそうです。
ただ、常にDC冷蔵庫が2.75Aを消費してしまうので、バッテリーの充電に充てられる電流はそれほど多くありません

パネルが5A出力している時間が5hあったとしても、
(5A-2.75A) × 5h = 11.25Ah
ほどしか充電に充てられない計算になってしまいます。

DC冷蔵庫は24時間で66Ahを消費
ソーラー発電で動く5時間で13.75Ah
バッテリーで動く19時間で52.25Ah
となります。

一方、バッテリーの容量は115Ahですから、
DC冷蔵庫を19時間駆動するのに52.25Ah
パネルが発電した余剰電力11.25Ahを充電
ですから、24時間で74Ahほどの残量となりますね。


いかがでしょうか。

・・・いかにも机上の空論チックな感じです(笑)
あくまで計算上は・・・といったイメージでお願いいたします。

様々あるであろう損失(充電の際のロスなど)も考慮せずに書きましたし、バッテリーは使っていれば劣化します。
容量の計算や発電量などは正確な数値とはいきません。

まぁザックリいうと、
・晴天が続いても日中にバッテリーをフル充電にすることが出来ない
・結果としてバッテリーは減り続けるバランス
といったところ。

ただ、
>>雨天、発電量が見込めない時等は車のシガーライターから電力供給
との事なので、

バッテリーの電圧を確認しながら労わってやるのが良いでしょう。

可能であれば、同じパネルを追加することでその分は丸々充電に充てられます。
また、ディープサイクルバッテリーの予備を準備できれば安心でしょう。


以上が、僕の思うところであります。

走り書きなので、誤字脱字などあるかも知れませんがあしからず。
あくまで、『新潟おてんとサン』の考えなので、『上記が全て正解』ではありません。

以上、Sさまの参考になれれば幸いです。
また何かありましたら気軽にメールなどしてみてください。


本ブログでは、読者の皆様からの質問やご意見を出来るだけ記事に反映させていくつもりです。
質問やご意見などなどコメントや直メールで遠慮なくお寄せくださいね。

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以上、『自作太陽光発電が好き!かんたんDIYソーラー発電』の新潟おてんとサンでした。



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