バッテリーに表記してある『時間率(HR)』って一体何のことなんだろう?
バッテリーに『5HR』や『20HR』と表記してあったら、それが『時間率』を表している表示です。
考えれば考えるほどチンプンカンプンになってきそうな魔法の表記(笑)
だと新潟おてんとサンは感じてしまいます。
DIYソーラーを自作するときに、絶対に必用な知識ではないのですが、バッテリーの性能を示す一つの要素ではあるので以下にまとめてみます。
■様々なバッテリーの時間率
バッテリーの時間率の単位は『HR』と表記されます。
HR = Hour Rate
アワー(時間)レート(率)そのままですね。
一般的なカーバッテリーは『5時間率』
ディープサイクルバッテリーは『20時間率』
で表記してあります。
オートバイ用のバッテリーは『10時間率』
で表記することが多いようです。
この時間率(HR)というのは、満タンに充電したバッテリーが規定の電圧(10.5V)に下がるまでに取り出せる電流を示す値です。
ね、チンプンカンプンです(汗)
バッテリーの性能を示していると考えるのが楽です。
10.5Vというと、一般的なスターターバッテリー(自動車用のバッテリー)が音を上げる電圧です。
つまりバッテリー上がりの状態ですね。
要点は、○○Aで○○時間使うとバッテリー上がりになりますよ、という目安なのですね。
バッテリーの容量として考えると・・・チンプンカンプンになります(笑)
■バッテリーに表記されている時間率の具体的な意味
『12V 30Ah(5HR)』というカーバッテリーがあります。
5HR という部分が時間率ですね。
『5時間率で表した性能です』という意味です。
フル充電の状態から電圧が10.5Vとなるのに、6Aの電流を5時間かけて取り出せる性能のバッテリーという意味です。
6Aの電流を使い続けると、5時間でバッテリーの電圧が10.5V(バッテリー上がり)になります、と言ったほうが理解しやすいですね。
※6A × 5h = 30Ah
※30Ah ÷ 5h = 6A
『12V 105Ah(20HR)』というディープサイクルバッテリーがあります。
20HR という部分が時間率ですね。
『20時間率で表した性能です』という意味です。
フル充電の状態から電圧が10.5Vとなるのに、5.25Aの電流を20時間かけて取り出せる性能のバッテリーという意味です。
5.25Aの電流を使い続けると、20時間でバッテリーの電圧が10.5V(バッテリー上がり)になります、と言ったほうが理解しやすいですね。
※5.25A × 20h = 105Ah
※105Ah ÷ 20h = 5.25A
やっぱりチンプンカンプンですね(泣笑)
『性能テストの方法が違う』と理解するのが自然なのかもしれませんね。
5HRと20HRのどちらで表記してあっても、30Ahなり105Ahなりの容量は変わりません。
■同じ容量で異なる時間率のバッテリーでは、どちらが長持ちなのか?
仮に、
【AA】、『12V 30Ah(5HR)』と
【BB】、『12V 30Ah(20HR)』の
二つのバッテリーがあったとします。
どちらも容量は30Ahです。
【AA】、『12V 30Ah(5HR)』
は6Aで5時間使うと電圧が10.5Vとなります。
【BB】、『12V 30Ah(20HR)』
は1.5Aで20時間使うと電圧が10.5Vとなります。
この二つのバッテリーに同じ負荷を掛けてみると、どっちが長持ちするのでしょうか?
【AA】、『12V 30Ah(5HR)』のほうが長持ちします。
とはいっても、どちらも30Ahの容量があるということに変わりはありません。
5時間率で試験する方が厳しい性能テストとだということですね。
■バッテリーの特徴
バッテリーというのは、
・大電流を短時間で消費するのは苦手
・小電流を長時間かけて消費するのは得意
という特徴があります。
大電流を短時間で消費すると『取り出せる電流の総量』が減ってしまいます。
また、温度などの条件によっても『取り出せる電流の総量』が変わってしまいます。
チビチビ使っていた方が、結果としてより多くの電流を取り出せるのです。
ちなみに、
・日本車に使われるバッテリーは【JIS規格】の『5時間率』
・欧州車に使われるバッテリーは【DIN/EN規格】の『20時間率』
で、それぞれ表示することが多いですね。
さて、いかがだったでしょうか?
自作ソーラー発電でバッテリーを使うのに、
『バッテリーの時間率についてシビアに考える必要はないのかも知れない』
というのが新潟おてんとサンの考えです。
バッテリーの性能を限界まで使うようなピーキーな構成は、結果としてシステム全体の寿命を縮めてしまうかも知れません。
それよりも、バッテリーや各機器の負担が少ないように余裕を持たせた構成で自作するのが安全だと考えています。
こうやって記事にしておきながら、新潟おてんとサンはやっぱり『時間率』のことを考えたりするのは苦手です。
新潟おてんとサンの頭脳はチビチビとマイペースで負荷を掛けた方が、結果としてより多くの事を処理できるという性能なのです。
バッテリーと同じですね(笑)
以上、『自作太陽光発電が好き!かんたんDIYソーラー発電』の新潟おてんとサンでした。
初めまして、発電ドリームと言います。
私も自作で太陽光発電を作成して、今まで数年やってきました。
やはりバッテリーの使用時間と使用年数がネックで、様々な種類のバッテリーを使用しました。
そこで分かった事がありました。
実はディープサイクルバッテリー(デルコボイジャーとか)は5A位の電流を超時間流すのには適しているのですが、高電流10A以上の電流では極端に性能が落ち、使用期間が短くなってしまう事がわかりました。
(350回サイクル寿命は低い電流ならということです)
室内に置かないのであれば、自動車用のバッテリーの方が長く使用できました。
実際にVoyager M27MFとACDelco / ACデルコ S95D31Rと リザーブキャパシティー(RC) 160分がまったく同じです。
(バッテリー業者に聞きましたら、CCAこれが高いと高電流の充放電に強いらしいです・リザーブキャパシティー(RC)これが一番重要だそうです)
業者が言うには、ACデルコS95D31Rのほうが性能が高いらしいです。
電化製品200ワット位ならディープサイクルバッテリーでも良いかもしれないけど、高電流で長く使いたいのであれば、自動車バッテリーのアイドリングストップ用バッテリーが非常に長く使用できるそうです。
私は現在オプテイマブルー(ドライバッテリー)を3個並列で使用しております。
並列接続では電流が均等に流れていないことが分かりました。
(1個だけが電流高かったです)
参考になれば良いかとコメントさせていただきました。
このサイトで参考になることが沢山あり、非常に助かっております。
はじめまして、発電ドリームさま。
また、当サイトを参考にしていただいた様子で、僕としても非常に嬉しいです。
沢山のバッテリーを試されたようですね!
自作の独立系太陽光発電ではバッテリーがやはりキモですよね。
バッテリーの負担が大きい使い方ではディープサイクルバッテリーといえども劣化がはやくなるのですね。
オプテイマバッテリーは以前にネットで拝見しましたが、価格的に新潟おてんとサンのエリア外となってしまいました。
使用したい電力を大幅に上回るバッテリーを準備しないと、せっかくのDIYソーラー発電がチョット不便になってしまいますから、新潟おてんとサンもバッテリーなどなどの見直しを検討しています。
また何かありましたら、気軽にコメントを残していってくださいね。
はじめまして
手持ちのバッテリーの表記が「DC12V 28W/cell(10Min)」と書かれているのですが、
これはどういう意味でしょうか?
DC12Vは分かるのですが、
それに続く部分がAH/HRでは無いので、理解が追いつかず難儀しております。
ご教授いただければ幸いです。
はじめまして、海燕JOE さま。
コメントありがとうございます。
ちょっと見かけない単位ですね。
正直なところ僕も見当が付きません(汗)
10Minは10分でしょうから、28Wを10分取り出せるとか、そういう意味かもしれませんね。
/Cellってのは、1セルあたりってことかもしれません。
12Vで28Wだと2.33Aです。
なので、1セルあたり2.33Aの電流を10分、取り出せると。
あくまでも予想というか、単位から想像してみただけです。
あいまいな返答ですがご容赦ください。