『グリッド・タイ・インバーター』を一言でいうと、
『ソーラーパネルからの電力を商用電源に供給してしまう機器』
となります。
これが、新潟おてんとサンが購入した
『グリッド タイ インバーター(Grid Tie Inverter)』
です。
どんな役割のモノなのか?
ちょっと前置きが長めになっていますが、仕様や説明書の翻訳も含めてまとめてみます。
日本の場合は、
商用電源に接続して売電する場合には『系統連系型パワーコンディショナー』が必要
になります。
『系統連系型パワーコンディショナー』は、20~50万円ほどの高額な商品です。
耐用年数は10年~15年とされています。
一方、『グリッド・タイ・インバーター』は1万円ほどから販売されています。
接続できるソーラーパネルは500W~1000W程度のものが多いです。
もっとも、勝手に商用電源に電力を供給してしまうのですから、何かあった場合は自己責任の範疇を超えてしまうかも知れません。
当然ですが日本のメーカーが販売している物は無く、商品や他のサポートが受けられるような機器ではないということです。
ですが、2万円も出せば、それなりの商品が購入できてしまうのが魅力だったりします。
ちなみに、1000Wのものは4万円くらいします。
5kW(5000W)分のソーラーパネルを準備して、1000Wの『グリッド・タイ・インバーター』を5台準備すれば、大き目の家の屋根を覆い尽くすほどのソーラーシステムを作れることになりますね。
ホンキで5kWをGTIで組もうとする人はいないとは思いますが、こういった場合は素直に『系統連系型のパワーコンディショナー』を購入しましょう。
『グリッド・タイ・インバーター』では売電できません!
まぁ、あくまで実験用ですね。
耐久性に問題がある製品もあるようですし、常に目の届くところで運用するのがベストだと思います。
以上を踏まえて、新潟おてんとサンが購入した『グリッド タイ インバーター(Grid Tie Inverter)』の仕様やマニュアルの翻訳などを以下にまとめますね。
■グリッド・タイ・インバーターの本体正面
簡単な仕様が表示されています。
MPPTチャージコントローラーとインバーターが合体したような機器ですから、それなりの重量感があります。
本体ケースはアルミの放熱フィン兼用。
■グリッド・タイ・インバーターの入力端子・ヒューズ・ファン部分
・直流(DC)入力
・ヒューズ
・冷却ファン
が配置されています。
■グリッド・タイ・インバーターの出力・インジケータ・電源スイッチ部分
・スタートスイッチ
・LEDインジケーター
・交流(AC)出力
が配置されています。
■使い方はすごく簡単!
ソーラーパネルとグリッドタイインバーターと商用電源(コンセント)を繋いでスイッチONで給電スタートです。
設置してしまえば、たまにインジケーターを確認する程度で全く手間が掛かりません。
逆に言うと、ちょくちょくメンテしたいDIY好きな方には、ちょっと向かないものかもしれませんね。
○推奨ソーラーパネル
・公称最大出力動作電圧:35~39V
・公称開放電圧:42~46V
○定格電力:500W
○直流(DC)入力範囲:15~60VDC
○最大電力追従電圧:18~48V
○最大入力電流:45A
○交流(AC)出力電圧:120VAC(90~140VAC)or 230VAC(190~260VAC)
○動作周波数:50Hz/60Hz(自動切換)
○力率:最大97.5%
○全高調波歪:最大5%
○位相変移:最大2%
○120VAC(90~140VAC)出力時の効率
・ピーク時の効率:最大85%
・安定時の効率:最大84%
○230VAC(190~260VAC)出力時の効率
・ピーク時の効率:最大88%
・安定時の効率:最大86%
○保護:単独運転、短絡回路(ショート)、低電圧、過電圧、高温保護
○運転温度:-25℃~65℃
○運転湿度:0%~90%RH
○防水性能:なし(屋内仕様)
○表示機能:LED
○冷却装置:ファン
○待機電力:最大2W
送料込み2万1千円でした。
※直感で単純に翻訳しただけなので誤表記があるかもしれません
■LEDインジケーター
本体ケースはいくつかの種類があるようです。
『LEDインジケーター』部分が共通している商品が多いと思いますので、必要な方は以下の翻訳を参考にしてみてください。
■マニュアルが英語なので大切そうな部分を翻訳してみました
英語表記で新潟おてんとサンには全くチンプンカンプンなマニュアルですが、ちょっと翻訳してみました。
(直訳で読みにくかったりします)
○設置方法と動作状態
・ソーラーパネルのプラス(+)ケーブルとマイナス(-)ケーブルを、グリッドタイインバーターの直流(DC)入力端子に接続する。
・グリッドタイインバーターの交流(AC)出力端子に電源ケーブルを接続して、住居の商用電源にプラグを挿す。
・グリッドタイインバーターの電電スイッチをONにします。
○電源をONにしたときのLEDインジケーターの動作
・すべてのLEDが点灯してからすべて消えます。
・『FAULT』の赤色のLEDが点灯し作業環境を検知します。
・『FAULT』『AC voltage display』『AC frequency display』『DC voltage range display』が同時に点灯ます。
・その後『FAULT』の赤色のLEDが消灯します。
・加えて、『ST』青色LEDと『power output display』が素早く点滅して、グリッドタイインバーターが電力を増加しています。
・『ST』青色LEDの点滅時はMPPT制御しています。
・『ST』青色LEDが長く点灯時は最大パワーポイントをロックしています。
・『power output display』が上下を始め、適切な状態で安定します。
○『FAULT』赤色LEDインジケーター は以下の条件で点灯します
・低電圧保護 直流(DC)入力電圧が15Vを下回ったとき
・過電圧 直流(DC)入力電圧が60Vを超えたとき
・高温保護 本体の温度が65℃~75℃をより高くなった場合はインバーターをシャットダウン、本体の温度が40℃~50℃を下回ると自動的にリスタート
・送電網故障保護 停電やその他の原因で送電網に送電できない場合
・単独運転保護
・短絡回路(ショート)保護
○『LOW』赤色LEDインジケーター
直流(DC)入力電圧が37VDCを下回った場合に点灯
○『HIGH』赤色LEDインジケーター
直流(DC)入力電圧が37VDCを超えている場合に点灯
○『power output display』赤色LEDインジケーター
インバーターの出力に応じて、素早く点滅、ゆっくり点滅
○『ST』青色LEDインジケーター
・MPPT回路が電力を追従して出力に合わせて調節中の場合は点滅
・最大パワーポイントをロックしている場合は点灯
○緑色LEDインジケーター
・『125VAC』『230VAC』緑色LEDインジケーター 接続した送電網の電圧に応じて一方が点灯
・『50Hz』『60Hz』緑色LEDインジケーター 動作周波数に応じて一方が点灯
○トラブルシューティング
システムが停止するか、出力されないか、または両者のどちらも
・電源スイッチを確認する
・ソーラーパネルの接続が正確かどうかを確認する
・ソーラーパネルのプラス(+)ケーブルとマイナス(-)ケーブルが正しく接続されているかどうかを確認する
・直流(DC)入力電圧が15~60VDCの範囲内かどうかを確認する
・送電網の電圧および周波数が適合しているかどうかを確認する
・ヒューズを確認する
・送電網に適切に接続されているかどうかを確認する
直流電源(ソーラーパネル側)は問題ないが、出力されない
・送電網に適切に接続されているかどうかを確認する
・送電網の電圧および周波数が適合しているかどうかを確認する
※直感で単純に翻訳しただけなので誤表記があるかもしれません
いかがだったでしょうか?
輸入物の機器(チャージコントローラーなども)には英文のマニュアルしか添付されていない場合が多いですよね。
いつもであれば直感的に勝手に使ってしまうのですが(笑)
今回はソーラーパネルもワットモニターも届いていませんから、ちょっと時間があるうちに翻訳してマニュアルを読んでみました。
LEDインジケーターには、それなりの状態表示機能が割り当てられていますね。
チャージコントローラーもそうですが表示機能が付いている方が何かと楽しめます。
同タイプの『グリッド タイ インバーター』のご購入を検討されている方は参考にしてみてください。
何度も言いますが、『グリッド タイ インバーター』は『あくまでも実験用』です。
この記事は『グリッド タイ インバーター』の使用を推奨するものではありません。
参考にされる場合は、ご自身の判断で安全にDIYを楽しんでくださいね。
以上、『自作太陽光発電が好き!かんたんDIYソーラー発電』の新潟おてんとサンでした。
お世話になります。
パネルが来て3/2に接続実験しました。
ブログもはじめました。ゆっくりですが更新していこうと思います。
①FAULT赤色LEDが消灯し、
②ST青色LEDとpoweroutputdisplay赤色LED(5段階あり)の一番下ひとつが点滅しはじめた。
①、②を繰り返し始めた。日射不足です。TT
この状態で②の時は受給はしてないのかな?一瞬は受給して電力不足で繰り返しになるのかな?
コメントありがとうございます、かなやんさま。
①と②を繰り返すのは日照不足ですね。
②の状態ときには給電しているハズですが、①と②を短時間で繰り返している状態ではほとんど給電していないと思います。
夕方や早朝に多い挙動ですね。
内部の電解コンデンサやリレーの消耗が気になるので、夕方だったらGTIのスイッチをOFFにしてしまいます。
早朝の場合はそのまま日照が確保されるのを待ちます。
あくまで新潟おてんとサンの場合ですけどね。