本ブログの読者から質問を頂きました。
DIYソーラー(自作太陽光発電)に興味をお持ちの方の参考になるかも知れませんのでご紹介いたします。
■読者K氏からの質問
ソーラーシステムの自作をしたのですが、ひとつお伺いしたいことがございます。
コントローラーは電菱のSA-BA10を使用しています。
ソーラーパネルの実際の発電量を測定するにはどのようにしたらよろしいでしょうか?
ただ、電圧計をパネルと並列につなぐとバッテリー充電中はバッテリーの電圧を測定してしまいます。
住宅用によくあるモニター機器のようにモニタリングしたいのですが、このコントローラーでは不可能なのでしょうか?
それとも、どのコントローラーでも不可能なのでしょうか?
■新潟おてんとサンの返答
はじめまして、匿名さま。
メッセージをいただけて非常に嬉しいです!
DIYソーラーの場合は、バッテリーに一旦充電する場合が多いという特性上、バッテリーの電圧を監視することが発電量の目安になってしまっていますね。
ソーラーパネルが発電した直流部分の電圧や電流を測定する汎用的な機器は少ないといえます。
インバーターで交流電力に変換した後であればワットモニターなどで簡単に測定できますし安価に販売されています。
一般的な家電製品が交流100Vで動作する以上、交流電力を測定する機器が需要もあって普及したのですね。
ですが、直流(DC)の積算電力などを測定する機器はナカナカお目にかかれません。
>このコントローラーでは不可能なのでしょうか?
>それとも、どのコントローラーでも不可能なのでしょうか?
チャージコントローラーの動作を簡単にいうと、
・バッテリーの電圧が低い時にソーラーパネルからバッテリーに充電
・バッテリーの電圧が高い時にはソーラーパネルからの電力を遮断
ということになります。
つまり、バッテリーに充電しているときはソーラーパネルとバッテリーが接続されている状態です。
なので、バッテリーに充電している電圧とバッテリーの電圧が等しくなっているのですね。
どんなコントローラーでも基本的な部分は同じといえます。
ちょっと高価なチャージコントローラーになると、別売りでモニターが購入できたり、PCと接続できたりする製品もあります。
モーニングスター社製のTSシリーズなんかが有名ですね。
PCとの接続やデータのログをとる方法はあまり出回っていないようです。
そこで、ソーラーパネルの発電量を測定する機器をいくつか調べてみました。
・ソーラー計測くん
発電量を記録して、パソコンでグラフなどを表示するソフトもバンドル
・直流電力、積算電力計(ソーラー計測くんとバンドル製品)
上記セットで使われていると思われる積算電力計
住宅用(系統連係型)ソーラーのモニターと同じような記録を望むのであれば、このくらいのものが必要かもしれません。
・スゴイメーターDC
DCプラグを使用する同社のパネルや、同系のプラグに対応したDC(直流)積算電力計
30V-5Aまで入力可能
ざっとこんな製品がネット検索で出てきました。
上の2製品は高価です。
また、スゴイメーターDCは入力できる電力が小さく細かなモニターが出来ません。
これ以外だともっと専門的な機器になってしまいます。
またここで提案。
『アンメーター(電流計)』なんてどうでしょうか。
まあ電流計なので、プラスとマイナスに針が振れるだけのメーターなんですけどね。
当然ですが測定値の記録などは出来ませんが、パーツとしては安価ですしDIYっぽさも味わえます。
自動車用の12Vや24Vのアンメーターであれば、簡単に流用が出来ますね。
また、デジタル表示でDIYソーラーにも使われているアンメーターもあります。
最後に、まとめてみます。
独立型DIYソーラーで、住宅用(系統連携型)のような細かなモニタリングは、
・高価な専門的機器を使えば出来なくもない
・一般的に普及している製品と同レベルのモニターをするのは敷居が高い
・現時点での数字を表示する程度のものであれば安価なパーツで実現できる
といったところです。
あまり的確な返答ではないかも知れませんが、僕に思いつくだけの答えを書かせていただきました。
■読者K氏からの質問
丁寧なご回答ありがとうございます。
瞬間的に発電した量をみたいだけなのでログを取る必要はなく電流計で十分なのですが、これもバッテリー充電中はバッテリーの電流を表示してしまうなんていうことはありませんでしょうか?
まだ、中学生で夏休みの自由研究でやっている程度なので無知ですがよろしくお願いいたします。
■新潟おてんとサンの返答
>瞬間的に発電した量をみたい
のであれば、アンメーター(電流計)が安価で扱いやすいのではないでしょうか。
>バッテリー充電中はバッテリーの電流を表示してしまうなんていうことはありませんでしょうか?
バッテリー充電中ということは、ソーラーパネルからの電流がチャージコントローラーを通ってバッテリーに流れ込んでいる状態です。
すなわち、『パネル→チャーコン→バッテリー』といった一連のシステムに流れる電流を表示することになります。
チャージコントローラーのおかげで、ソーラーパネルに電流が逆流することはないので、太陽の塩梅による発電量の動きを見て取れると思いますよ。
アンメーターをパネルの+側に直列に接続するワケですからね。
つまり、
『>バッテリー充電中はバッテリーの電流を表示してしまう』=『ソーラーパネルからの電流』
ということです。
『夏休みの自由研究』、素晴らしいですね!
新潟おてんとサンが学生だった頃は・・・宿題もやらずに遊びまくっていました(汗)
そして、大人になってから後悔するっていう典型です(笑)
アンメーターは安価なものが出回っていますから、失敗も覚悟で使ってみてはどうでしょうか?
失敗といってもアンメーターを破損してしまう程度です。
研究ですから、チャレンジして失敗する過程も材料になるかもしれませんよ。
で、失敗して再チャレンジして、
成功したのであればそれで良し、
また失敗しても、それはそれで研究の成果です。
また分からない点があれば遠慮なく連絡ください。
以上が新潟おてんとサンと読者K氏のやり取りとなります。
本ブログでは、読者の皆様からの質問やご意見を出来るだけ記事に反映させていくつもりです。
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以上、『自作太陽光発電が好き!かんたんDIYソーラー発電』の新潟おてんとサンでした。