本ブログの読者さまから質問を頂きました。
DIYソーラー(自作太陽光発電)やグリッド・タイ・インバーター(GTI)に興味をお持ちの方の参考になるかも知れませんのでご紹介いたします。
■読者さまT氏からの質問
ソーラーの詳しい説明を楽しく見させてもらってます。
質問なのですが、独立系のシステムで電気自動車の充電ができるでしょうか?
100Vで充電できる車で、定格15A以上で充電して下さいと説明書には書いてあります。
パネルは400Wが2枚です。
バッテリー、インバーターをどうすればいいか迷っています。
ご教示下さい。
■新潟おてんとサンの返答
はじめましてTさま。
メッセージありがとうございます。
さて、いくつかお答えいたしますね。
>>100Vで充電できる車
これは一般的な商用電源(家庭のコンセント)AC(交流)100Vで充電できるっていう事ですね。
>>定格15A以上
これがどういう数値かといいますと、一般的な商用電源(家庭のコンセント)1つ分ですね。
※2個口でも3個口でも、全部ひっくるめて丸々1つってことです。
コンセントや延長コードをよく見ると『合計1500Wまで』などと記されていますよね。
簡単にいうと100Vで15Aなので1500Wです。
つまり、1500W以上の電力を供給する必要があるってことになりますね。
>>バッテリー、インバーターをどうすればいいか迷っています
1500W以上が要求されているので、2000Wほどのインバーターがあれば十分かと考えます。
正弦波を発生させるものが良いでしょうね。
バッテリー選びは、どんな使い方をするのかによって変わってきます。
日中に充電するのが多い場合や、夜間の充電が多い場合、それぞれバッテリーの使い方が違ってきますね。
何Vのシステムにするかによっても変わってきます。
400Wパネルの仕様が分かりませんのでなんとも言い難いですが、24Vか48Vのシステムにするのが良さそうですね。
だと、バッテリーは12Vのものを2つか4つで使うことになります。
12Vバッテリーを2直列で24V、
12Vバッテリーを4直列で48V、
です。
インバーターやチャージコントローラーの仕様によりますが、バッテリーの電圧に見合ったインバーターが必要になります。
つまり、システム電圧(バッテリー電圧)が、
12Vなら12V用のインバーター、
24Vなら24V用のインバーターと、24Vに対応したチャージコントローラー、
48Vなら48V用のインバーターと、48Vに対応したチャージコントローラー、
が必要になってくるワケですね。
■読者さまT氏からの返答
早速のお返事ありがとうございました、勉強になります。
もう少しお聞きしてもよろしいでしょうか?
インバーターは2000Wでいいということでしたが、バッテリーの容量は2000Wに見合うものが必要なのですか?
大きければ大きいほどいいのでしょうか?
オークションで今出てるディープサイクルバッテリーで
「12V 容量:65Ah サイズ:長さ(L)306 x幅(W) 173x高さ(TH) 225 重量:約21kg」
のようなものを検討しています。12Vが1つでも問題ないでしょうか?
パネルは下記のような仕様で2枚オークションで買いました。
セル種類:
単結晶 ブラックパネル 公称最大出力(Pmax):200W 公称最大出力電圧(Vmp):36.5V~37.1V
公称最大出力電流(Imp):5.41A~5.48A 公称開放電圧(Voc):44.5V~45.3V
公称短絡電流(Isc):5.70A~5.92A 変換率:17.8%↑ 本体サイズ:H1,580mm
× W806mm × D45mm
重量:14.8 kg~15.4 kg フレーム:アルミ合金 その他:防水・防塵タイプ
またよろしかったらご教示下さい。
■新潟おてんとサンの返答
パネルは200W:36.5V:5.47Aが2枚なんですね。
>>インバーターは2000Wでいいということでしたが、バッテリーの容量は2000Wに見合うものが必要なのですか?
大きければ大きいほどいいのでしょうか?
たとえば、12V用のインバーターでも2000Wのものはあります。
ですが、12V65Ahほどのバッテリーでは、ちょっと頼りないかなと感じます。
日中、日照があるときのみに使うのでしたら12V65Ahほどのバッテリーでも行けるかと。
この場合は、バッテリーは12Vを安定させるためのモノと割り切るべきですね。
要は、パネルが発生した電力を電気自動車の充電に充てると。
夜間に電気自動車の充電しようとしても、すぐにバッテリーが声を上げますね。
日中のみの用途でも、12V100Ah程度以上のバッテリーを使うのが良いかと考えます。
パネルは200W:36.5V:5.47Aを2枚。
このパネルを2並列で接続すると
400W:36.5V:10.94Aになります。
このパネルを2直列で接続すると
400W:73.0V:5.47Aになります。
12Vバッテリーを2直列で24V、
12Vバッテリーを3直列で36V、
12Vバッテリーを4直列で48V、
どのバッテリーにも充電できます。
バッテリーの電圧(システムの電圧)を上げたほうが、電流を低く抑えられます。
安全性を考慮して、できるのであれば24Vや48Vの電圧にするべきでしょうね。
■読者さまT氏からの返答
十分に理解できてない部分も多々ありますが、丁寧に素人の質問にお答えいただき感謝しております。
本ブログでは、読者の皆様からの質問やご意見を出来るだけ記事に反映させていくつもりです。
質問やご意見などなどコメントや直メールで遠慮なくお寄せくださいね。
また、当コーナーでの僕の返答は、あくまでも『新潟おてんとサン』の思うところであります。
コレが全て正しいとか、そういう意味合いの意見ではありません。
以上、『自作太陽光発電が好き!かんたんDIYソーラー発電』の新潟おてんとサンでした。