パネルの電圧が出力動作電圧で70.5Vなのですが、30Aのチャージコントローラーで運用できるでしょうか？

本ブログの読者さまから質問を頂きました。
DIYソーラー（自作太陽光発電）に興味をお持ちの方の参考になるかも知れませんのでご紹介いたします。

■読者K氏からの質問

初めまして、Kと申します。
ソーラーパネルで蓄電を考えています。

『パネルの電圧が出力動作電圧で70.5Vなのですが、30Aのチャージコントローラーで運用可能でしょうか？』

教えて頂けたら幸いです。

■新潟おてんとサンの返答

はじめましてKさま。
メッセージをいただけて嬉しいです。

『30Aのチャージコントローラーに70.5Vの入力は可能か？』ですね。
僕の思うところを書かせていただきます。

まずはチャージコントローラーの仕様をよく確認してみてください。
30Aほどのチャージコントローラーであれば、150Vほどの入力が可能な製品が多いかと考えます。

合わせて、入力するパネルの総量もチェックしてください。

チャージコントローラーによって、
・400Wまで/12V
・800Wまで/24V
・1600Wまで/48V
などのように、最大で入力できるW数がきまっているハズです。

同じ30Aのチャージコントローラーといっても様々な仕様の製品が存在します。

要は、手持ちパネルの出力する数値が、チャージコントローラーの仕様の範囲内であれば良いワケです。

■読者K氏からの質問

早速ご回答有難うございます。

『チャージコントローラーの仕様の範囲内というのは、W数の範囲内ということで良いのですか？』

よろしくお願いします。

■新潟おてんとサンの返答

例えば以下のような30Aのチャージコントローラーがあるとします。

・最大充電電流：30A
・最大入力電圧：160V

・最大入力
12V：429W
24V：858W
48V：1716W

充電できるバッテリーの電圧は12：24：48Vです。
で、このチャージコントローラーの仕様に、入力できる電流の記載がありません。

なので、
『P=VI』
『電力P（W） = 電圧V（V） × I（A）』
を使って上記の『最大入力』に電流を付け足してみます。

・最大入力
12V：429W：35.75A
24V：858W：35.75A
48V：1716W ：35.75A
となります。

計算上は35.75Aの入力が可能となります。
まぁ、30A以内に収めておくのが良いかと考えます。

となると、このチャージコントローラーには、
・充電するバッテリー電圧が12Vの場合は、429W：35.75A：160V
・充電するバッテリー電圧が24Vの場合は、858W：35.75A：160V
・充電するバッテリー電圧が48Vの場合は、1716W：35.75A：160V
までの入力が可能といえますね。

手持ちパネルの出力する数値が、上記3パターンの範囲内に収まっている必要があります。

Kさまの手持ちのパネルは70.5Vとのこと。

仮に
・100Wのパネルだとすると1.42A
・200Wのパネルだとすると2.84A
・400Wのパネルだとすると5.67A
・600Wのパネルだとすると8.51A
・800Wのパネルだとすると11.35A
・1000Wのパネルだとすると14.18A
・2000Wのパネルだとすると28.36A
程度の電流を発生するでしょう。

2000W：70.5V：28.36Aというパネルを使いたくても、電流と電圧は仕様の範囲内ですが、充電するバッテリー電圧が48Vの場合でも1716Wまでの入力しか出来ませんのでNGとなってしまいます。
※1枚で2000Wとかいうソーラーパネルは無いかとは思いますが、便宜上こう書きました。

例えば、200W：36V：5.56Aというパネルが5枚あるとします。
・これを5枚直列にすると1000W：180V：5.56Aとなります。（電圧が仕様の範囲を超えてしまいます）
・これを5枚平列にすると1000W：36V：27.78Aとなります。（電力：電圧：電流ともに範囲内です）
冒頭で書いた様なチャージコントローラーを使う場合、前者はNGで後者はOKとなります。

パネルが1枚なのか複数か、トータル何Wなのかが分かりませんので何ともいえませんが、

＞＞範囲内と言うのはW数の範囲内と言うことで良いのですか？
への返答は、

『W数のみでなく、電圧（V）や電流（A）も、チャージコントローラーの最大入力の範囲内に収める必要があります』

ということになります。

＞＞パネルの電圧が出力動作電圧で70.5V
＞＞30Aのチャージコントローラーで運用可能でしょうか？

パネルは、
・何W
・何V
・何A

チャージコントローラーの最大入力は、
・何W
・何V
・何A

W数のみでなく、電圧（V）や電流（A）も比較して、チャージコントローラー選ぶことになります。

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以上、『自作太陽光発電が好き！かんたんDIYソーラー発電』の新潟おてんとサンでした。