本ブログの読者M氏からご質問を頂きましたのでご紹介いたします。
■読者M氏からの質問
太陽光発電システムを組み、稼働した数日後にチャージコントローラーが焼けてしまいました。
システムのスペックは以下の通りです。
・太陽光パネル
公称最大出力200W
公称最大出力動作電圧37.58V
公称最大出力動作電流5.32A
(2枚を直列接続)
・バッテリー
12V100Ah
(2個直列、24V)
・チャージコントローラー
24V30A
チャージコントローラーを購入したところに問い合わせたところ、太陽光パネルの電圧が高すぎるとのことでした。
今後のシステム運用について新潟おてんとサンの意見を聞かせて欲しいです。
■新潟おてんとサンの返答
こんにちはMさま。
ご質問ありがとうございます。
まずMさまが準備した機器を整理してみます。
■ソーラーパネル
・200W
・最大電圧37.58V
・最大電流5.32A
38.58V × 5.32A = 205.25W
≒200W
■チャージコントローラー
・システム電圧24V
・最大入力電流30A
・最大入力電圧??(おそらく40~50V程度)
30A × 24V = 720W
720Wまでのパネルを接続することが出来ますが、入力電圧を『最大入力電圧』より低くしなければなりません。
■バッテリー
・12V
・100Ah
業者の方の仰るとおり、入力電圧が高すぎたのだと思います。
チャージコントローラーのスペックを今一度確認してみてください。
『最大入力電圧』という項目がないでしょうか?
おそらく40~50V程度なのではないかなと推測します。
次に、なんでチャージコントローラーが破損したのかを考えてみます。
■バッテリーに関して
12Vのものを直列にすると24Vの電圧となります。
チャージコントローラーのシステム電圧は24Vなので、これで問題ありません。
■ソーラーパネルに関して
・200W
・最大電圧37.58V
・最大電流5.32A
この太陽光パネルを複数使う場合には、接続方法の違いによって以下の点に注意が必要です。
■上記のパネルを1枚で運用する
破損してしまったチャージコントローラーと同型のもので運用できます。
パネルの最大電圧37.58Vがチャージコントローラーの『最大入力電圧』より低くなっています。
■上記のパネルを2枚並列で運用する
破損してしまったチャージコントローラーと同型のもので運用できます。
37.58Vのパネルを2並列にしても電圧は37.58Vのままです。
パネルの最大電圧37.58Vがチャージコントローラーの『最大入力電圧』より低くなっています。
■上記のパネルを2枚直列で運用する
破損してしまったチャージコントローラーと同型のものでは運用できません。
37.58Vのパネルを2直列にすると最大で75.16Vの電圧となります。
最大入力電圧が40~50Vのチャージコントローラーでは75.16Vの電圧に耐えられません。
■ソーラーパネルの直列接続と並列接続の特性
今回使用の太陽光パネル
・200W
・最大電圧37.58V
・最大電流5.32A
上記の太陽光パネルを2枚直列にすると、
・400W
・最大電圧75.16V
・最大電流5.32A
となります。
直列では電圧が加算されます。
上記の太陽光パネルを2枚並列にすると、
・400W
・最大電圧37.58V
・最大電流10.64A
となります。
並列では電流が加算されます。
ソーラーパネルとバッテリーが無事だと仮定して、今後の運用方法を考えてみます。
答えは2通りあります。
・200W
・最大電圧37.58V
・最大電流5.32A
このパネルを2直列で使いたいのであれば、最大入力電圧が80V以上のチャージコントローラーが必要になります。
このパネルを2並列で使うのであれば、破損してしまったチャージコントローラーと同型のもので運用できます。
いかがでしょうか。
ソーラーパネルを複数使う場合は、接続方法によって電圧と電流が変化するのです。
準備したチャージコントローラーのスペックに見合った接続方法にする必要があるのですね。
今後、システムをどのように発展させていくかによってチャージコントローラーの選択が変わってくると思います。
破損してしまったチャージコントローラーと同型のものを使うのであれば、200Wのパネルを3並列まで繋げることが出来ます。
とはいえ、チャージコントローラーが耐えられる電圧ギリギリになってしまうのでお勧めできません。
2並列で運用するのが良いでしょう。
以上が新潟おてんとサンの返答となります。
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以上、『自作太陽光発電が好き!かんたんDIYソーラー発電』の新潟おてんとサンでした。
相談お願いします。DIYソーラー発電3年弱使用して先日故障。NOチャージ、コントローラー取り換えするも同症状。ソーラーモジュールがこわれたか。点検どうすればいいのか、教えてください。モジュールはトタン屋根に10センチの高さで取付状況
はじめまして、コメントありがとうございます。
チャージコントローラーを交換しても同じ症状なのですね。
パネル構成やバッテリーなど、全てチャージコントローラーの仕様に見合っている前提として。
僕であればソ-ラーパネルの電圧をテスターで測ってみます。
また、ケーブル類に破損などないかも再確認して見ます。
さらに、交換したチャージコントローラーが故障していないかどうか、他のパネルを使うなどしてチェックしてみます。
どこに原因があるのか?
それを確実に探し出す必要がありますね。
今日は、早々にご教授ありがとうございました。早速、現状配線でコントローラー部で、パネルの電圧を測定、新品コントローラー取り付け測定、コントローラーの配線を脱してパネルの電圧を測定、いずれともパネルの最大出力動作電圧を表示(18.5V)最大出力動作電流5.41Aは測れませんでした。この結果から判断するとパネルの方に原因があるのではないかとみた。故障時の外気温が猛暑で大変の時で、このためコントローラーからパネルに波及して壊れた可能性大とみた。頭がいたいですがパネルを購入して再チャレンジします。今度のコントローラーは12V/24V 240W/480W30APWM液晶デスプレイです。パネルは前のと同じ100W×2にします。結果をご報告いたします。今後ともよろしくお願いいたします。
とりあえずトラブルの原因とおぼしき箇所が特定できたワケですね!
あとは1つ1つ確かめていくのみですね。
無事に動くことを祈っております。