系統連係型のソーラー(太陽光)発電に興味をお持ちの読者様から質問のコメントを頂きましたのでご紹介いたします。
■読者S氏からの質問
中古住宅を購入してソーラー発電の導入を検討しています。
業者に見積もりを依頼したのですが、
『屋根の形状で2kWくらいしか載せられない』
『それでは意味がないから提案や見積もりはできない』
などと言われ、判断材料さえ与えられずに一蹴されてしまいました。
ソーラー(太陽光)発電は2kW程度では意味のないものなのでしょうか?
■新潟おてんとサンの返答
ちょっと意地悪な業者ですね。
2kWでもできる限りの提案をしてくれても良さそうですが・・・。
確かに2kWだとちょっと非力ではあります。
新潟おてんとサン家のソーラーは始めた当初2.2kWのシステムでしたし、全く意味が無いかと言えばそうは思っていません。
ですが、売電収入を追及したときに効率が悪い部分もでてくるでしょう。
2kWでも4kWでも同じパワコン1台で賄えるのであれば、4kWで発電した方がパワコンの代金を回収するスピードは早くなります。
また、設置工事の費用だって、2kWと4kWで2倍の開きがあるとは思えないので、こちらも4kWに歩があります。
分電盤やケーブル類にも同じことが言えますね。
載せられるのであれば、より多くのソーラーパネルを載せた方が費用回収の効率は良さそうです。
『それでは意味がないから提案や見積もりはできない』
と、その業者が一蹴したのは、電力の買取価格の低下と設備の低価格化によって、その業者の旨みが少ないという部分が大きいのだと思います。
多少なりとも利益が出せるのであれば条件に見合った提案をするのが業者さんの本来の姿ですよね。
ソーラー発電システム自体は安くなってきているので、設置費用を低く抑えることができるのであれば7~8年でペイできることもあると聞きます。
まぁ、複数社に見積もりを出させるのがキホンです。
真剣に導入をお考えでしたら、ちゃんと考えてくれる複数の業者に競争させるのが得ですね。
ちなみに、僕の家の太陽光発電は、
・2012年までは2.2kW
・2013年春以降3.4kW
という状況です。
そしてこれが、僕の家の売電状況です。
『ソーラー(太陽光)発電の収支報告(2012年1月~現在)』
2012年は2.2kWのソーラーパネルしか載せていませんでした。
その後、2013年2月にソーラーパネルを増設しました。
上記のページでは、
・2.2kW
・3.4kW
の太陽光発電それぞれの、売電や消費電力などを比較できると思います。
新潟の天候の特性上、
・3~10月はちゃんと発電する
・11~2月はほとんど発電しません
といった状態です。
ただし、発電してそのまま消費している部分もあるので、売らずに使った電力もかなりあります。
この部分は電気料金や売電金額に反映されません。
設備費用が幾らになるのかと、何年で元が取れるのかをシミュレーションして、
・10年で元が取れるならチャラ
・7年で元が取れるなら後半3何は丸儲け
・12年で元が取れるなら赤字
という感じになるかと思います。
今のFIT制度で旨いのは、
『10kW以上の設備で20年間の固定価格買取』
という部分です。
10kW未満だと10年間の固定価格買取となってしまうので、元が取れた時点で高単価での買取りが終了してしまうかも知れません。
補助金などを上手く活用して、7~8年で元が取れる価格で設置できるのであれば『買い』だとは思います。
ちなみに、僕の家では2013年春からパネルを増設して3.4kWとしました。
元々、大して電気を使わない家庭なので売電による恩恵が大幅にアップしました。
あと、北海道は太陽光発電、とりわけメガソーラーのメッカです!
送電網の容量の問題などはありますが、メガソーラー発電施設が多いのも事実です。
北海道は、年間の日照量は47都道府県中で25位~45位あたりにランキングされています。
日照時間の多い地域とはいえません。
ですが、安くて広い土地を調達しやすいことがメガソーラーの設置を推し進めている感じですね。
僕の住む新潟県よりも、年間の日照時間は長い傾向にあるといえます。
『かんたん!ソーラー(太陽光)発電シミュレーション』
というページで、数項目を入力するだけの簡易的なシミュレーションができるので良かったら使ってみてください。
さて、いかがだったでしょうか。
安くなったとはいえ、系統連系型のソーラー発電は高価な買い物です。
・複数社に見積もりを取る
・不信感を感じる業者からは購入しない
・だれかに相談する
という部分を意識すれば、失敗することが減ると思います。
やはり、面倒くさがらずに見積もりを出してくれる業者を当たって、充分納得した上で可否の決断をされるのが良いかと思います。
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以上、『自作太陽光発電が好き!かんたんDIYソーラー発電』の新潟おてんとサンでした。