昼はソーラー発電とバッテリーで、夜は発電機で、窓用のエアコンを動かすことは可能でしょうか?

本ブログ読者のH氏からご質問を頂きましたのでご紹介いたします。


読者H氏からの質問

はじめまして。

太陽発電、バッテリー 、充電
というキーワードからこのブログを見つけました。

バッテリーの効率など非常に為になりました。
ありがとうございます。

私が知りたい情報もあったのですが、もう少し知りたいので教えていただけたら幸いです。

それは、やはりエアコンのことなのですが、私は、キャンピングカーを所有しており、窓用のエアコンを、発電機(ガソリン)で使っています。

しかし、時にコンプレッサーの再出力時に発電容量をオーバーして切れてしまう状況にあります。
発電機を買い直せば問題が解決するのでしょうが、太陽光発電にも興味がありそのへんの兼ね合いが知りたく思っています。

具体的には、バッテリーを基本にしてエアコンを駆動した場合、おそらく、切れることはないでしょうが、容量(時間)に問題があると思っています。

そこで、昼は、太陽光発電、夜は発電機で交互に動かしながら8時間程度駆動したいのですが、チャージコントローラー、インバーターそしてディープサイクルバッテリー(3個程度?)があれば、可能でしょうか?

特に、配線ですが、太陽光発電の所に発電機(12V8A)を接続してバッテリーに充電しながら、電気を消費する(エアコンを駆動)システムになるのでしょうか?

もし、お時間の都合が許すのであればお返事頂きたいです。
長文、失礼しました。


新潟おてんとサンの返答

はじめまして、Hさま。
当方のブログをご覧いただいたこと、メッセージを下さったこと、とても嬉しく思います!

この時期、『太陽光発電でエアコン』というのは気になるところだとは思います。

エアコンをソーラーパネルとバッテリーで動かす
自作ソーラー発電と発電機のハイブリット運用

という見方で新潟おてんとサンなりの返答をいたしますね。


エアコンをソーラーパネルとバッテリーで動かす


『12V100Ah』のバッテリー3個の能力

・フル充電した状態で使う
・バッテリーの容量の実効値は80%
・インバーターの変換効率は75%
・インバーターの自己消費は20W

として、バッテリーだけでエアコンを動かすとします。

『12V100Ah』のバッテリー3個で、
・600Wのエアコンなら『3時間30分』程度
・800Wのエアコンなら『2時間40分』程度
・1000Wのエアコンなら『2時間』程度
動かすことが出来ます。
かなり大雑把な計算ですが(汗)

ちなみに、『12V100Ah』のバッテリー4個だと、
・600Wのエアコンなら『4時間30分』程度
・800Wのエアコンなら『3時間30分』程度
・1000Wのエアコンなら『2時間45分』程度
が目安となります。

あくまでも、エアコンが常に定格電力を消費すると考えたときの概算です。
電源ON直後の突入電流や、エアコンの強弱を操作した場合の消費電力の変動などは考慮していません。

バッテリーは並列接続で運用することとして、『バッテリーの個数×100Ah』の容量で計算しました。
運用できる時間は意外と短いですね(汗)


ソーラーパネルの発電能力

例えば、800Wのエアコンを動かすとして、合計800Wのソーラーパネルで運用するとします。

合計800Wのソーラーパネルが800Wの電力を発生するのは日中の2~3時間のみです。
パネルの傾斜角度や方位、天候に大きく左右されます。

合計800Wのソーラーパネルといっても、800Wのエアコンを動かし続けるだけの電力を供給するのは難しいということになりますね。

800Wのソーラーパネルからバッテリーに充電しながらエアコンを動かしている状態は、
ソーラーパネルからの電力は全てエアコンの電源となって、足りない部分をバッテリーから補いながらエアコンを動かしている
という状態になります。

合計800Wのソーラーパネルを使ったとしても、バッテリーの電力を使うだけで充電するほどの電力は賄えない結果になりそうですね。
それでも、バッテリーのみでエアコンを動かすよりも運用時間は遥かに長くなるとは思います。

お天気が良くて800Wのソーラーパネルの角度や向きが良ければ、日中の運用は出来ると思います。
ですが、夕方になる頃にはバッテリーは弱っているハズなので、再度充電しておかなければバッテリーは使えないかも知れません。
こうなると、翌日はバッテリーを充電するために発電機のみでエアコンを動かしたりしなければなりませんね。

バッテリーの残量を気にしながらエアコンをマメにON・OFFするか、発電機での運用に切り替えるのであれば、意外と上手くいくかもしれません。
・午前中はソーラーで
・12~14時は発電機で
(その間はソーラーパネルからバッテリーに充電)
・14時~16時はソーラーで
・16時以降は発電機で
みたいな運用方法にするとバッテリーの負担は減りますね。

それでもフル充電しておいたバッテリーは減っていくと思います。

また、800Wのソーラーパネルというと結構な大きさになります。
新潟おてんとサンが自作したソーラー発電(100W)のパネルで言うと8枚も必要です。

キャンピングカーにパネルをどのように設置するのか?という問題もクリアしなければなりませんね。

ここまでが、『エアコンをソーラーパネルとバッテリーで動かす』とした時の、新潟おてんとサンの思考です。

ソーラーパネルとバッテリーでエアコンを動かすというのは、なかなかハードルが高いかも知れません。

ソーラーパネルの発電量やバッテリーの容量などは不確定な要素が多いです。
緻密に計算するフリをしつつ、実はザックリなことしか言えないのが辛いトコロです。


自作ソーラー発電と発電機のハイブリット運用


発電機とソーラー発電は切り離したほうが良いのでは?

ちなみに、発電機が発生する電力は『単相100V』や『単相200V』という交流(AC)の電力ですよね。

『発電機(12V8A)』という表記は、発電機の直流(DC)出力ということですね。
・発電機の直流(DC)出力からバッテリーに充電しつつ
・自作ソーラーパネルからもバッテリーに充電しつつ
 ⇒インバーターを介してエアコンに電力を供給
といったイメージのご質問だと勝手に解釈して続きをお話いたしますね。

発電機の直流(DC)出力は、
『発電機が発生した交流(AC)の電力』を、
⇒『直流(DC)の電力に変換』
して出力しています。

せっかく発電した電力を直流に変換することによって変換ロスが発生してしまいます。

そして変換ロスを差し引いた分の直流の電力を、エアコンで使うときにさらにインバーターで交流に変換するワケです。
ここでもやっぱり変換ロスが発生してしまいます。

ガソリンを使って発電した電力を、
交流(発電機の発生した電力)
 ⇒直流(発電機のDC出力による変換)
 ⇒交流(インバーターによる変換)
という感じで変換を繰り返すことになりますね。

これだと、商用電源に頼らずに自分で発電した貴重な電力のほとんどを、変換ロスに費やしてしまうかも知れません。
(大袈裟かもしれませんが)

発電機からの電力は交流のままエアコンで使用した方がお得かも知れませんよ!
というのが新潟おてんとサンの考えです。

ちょっと面倒ですが、

エアコンの電源プラグを、
・自作ソーラーシステム(インバーター)に繋いだり
・発電機に繋いだり
手動で電源を切り替えるのが無難だと思います。

手動ハイブリット』です(笑)

・・・手動でプラグの差し替えというと、『ハイブリット』というスタイリッシュな単語の持つイメージとはかけ離れてしまいますね(汗)

ですが、発電機と自作ソーラーのどちらか一方がトラブルを起こしてしまった場合、どちらか一方でも使える状態であった方が良いと思います。
いざというときの為にリスクを分散しておきましょう。

現代のハイブリッドカーのようにスマートにいかないところが悔しいですが・・・。

また、充電するのにちょっと『癖』のあるバッテリーも存在します。

発電機のDC出力によっては、『密閉式のシールドバッテリーなどには使えない』場合もあります。
また、ディープサイクルバッテリーを充電するには、一般的なカーバッテリーに充電するよりも高い電圧が必要になることが多いです。


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Hさまの疑問への返答として適切かどうかチョット疑問の残るところではありますが、参考にになれれば幸いです。

新潟おてんとサンの回答が絶対というワケではありませんので、ご自身で調べたことも踏まえて色々と実験してみると楽しいかと思います。

また、他にご質問などあれば遠慮なくメールしてくださいね。


いかがだったでしょうか?

H氏に新潟おてんとサンより返信を差し上げたのですが、ちゃんと届いているかどうか不安になりましたので、本ブログ上にて再度お伝えさせていただきました。

本ブログでは、読者の皆様からの質問やご意見を出来るだけ記事に反映させていくつもりです。

誤字脱字や内容の間違いなどのご指摘、質問やご意見などなど、コメントや直メールで遠慮なくお寄せくださいね。


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以上、『自作太陽光発電が好き!かんたんDIYソーラー発電』の新潟おてんとサンでした。



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