直流12V(バッテリー)でLEDを点灯させる場合には抵抗やCRDが必要ですか?

本ブログの読者から質問のコメントを頂きましたのでご紹介いたします。


読者G氏からの質問

新潟おてんとサンのHPを拝見して以来、DIYソーラー発電にはまっています!

パネルは100W
チャージコントローラーはSMW30A
インバータは定格300W
ディープサイクルバッテリー115Ah
配線は1.6ミリタイプ

電気の事は何も分からないところから何とか運用するところまで出来て嬉しく思っております。

そこで質問があります。

直流12V(バッテリー)でLEDを点灯させたいのです。
一般用のLED電球の場合は、抵抗やCRDなどをが必要なのでしょうか?


新潟おてんとサンの返答

はじめましてGさま。
メッセージをいただけて非常に嬉しいです!

全く知らない分野にも関わらず、一からの取り組みで100W・115Ahのソーラー(太陽光)発電をDIYしてしまうとは素晴らしいですね!
きっと、僕が一からケーキ作りを勉強してクリスマスケーキを作っちゃうような感覚なんだと感じました。

さて、本題のバッテリーでLEDを点灯させるお話しですね。
まずはLEDの仕組みなどなどからお話いたします。


LEDとは

発光ダイオードといい、ダイオードの一種です。
で、ダイオードは一方向に電流を流す性質(整流作用)があります。
つまり、直流電流用の素子といえますね。


家庭用のLED電球の仕組み

一般的な白熱球の外観のLED電球ですね。
家庭の電球の取り付け口にそのまま取り付けるタイプの製品です。
交流100Vで動作します。

内部にインバーターのような機器(トランス・安定化電源)が組み込まれています。

簡単に言うと、
・交流100Vを直流に変換
・なおかつ12V程度の一定の電圧に変換

という行程を経てLEDを発光させているのです。

これが、家庭用のLED電球が交流100Vで動作する仕組みです。


車用のLED

シガーソケットに接続するだけで点灯するタイプの製品ですね。

これを流用すれば簡単に12VバッテリーでLEDを発光させることが出来ます。
で、この車用のLEDってのは、LEDの手前に直列で抵抗が入っているだけだったりします。


抵抗器内蔵のLED

LEDの本体に抵抗器が封入されているタイプの素子です。
一見は普通のLEDにそっくりですが、よく見ると内部に抵抗器が封入されているのが確認できます。

12V用のものであれば、12Vバッテリーに直結しても問題ありませんね。


CRD(定電流ダイオード)

CRDを使うのも上記と同じ理由からです。

電圧が変動しても一定の電流を流してくれますからLEDにはやさしいです。
また、抵抗値を算出する必要もありません。


なんで抵抗やCRD(定電流ダイオード)を入れるのか

LED(発光ダイオード)には、
・微弱な電圧で発光する
・大きな電圧が加わると破損する

という特徴があるからなのです。

LEDを大電流から保護する必要があるのですね。


■『一般用のLED電球』というのが、電気屋さんで売られているような家庭用のLED電球を指している場合

バッテリー(直流12V)
⇒インバーター(交流100Vに変換)
⇒LED電球(トランス・安定化電源を内蔵)

となりますから、抵抗やCRDは不要です。

12V⇒100V⇒LED電球内部で12Vに変換
という変換ロスが多くなってしまいます。


■『一般用のLED電球』というのが、LED素子そのものをいう場合

12Vバッテリーにつなぐ場合は、抵抗やCRDをつかってLEDが耐えられる電圧を作る必要があります。
必要な抵抗値などは単純なオームの法則で算出できます。

12Vのバッテリーに直接LED素子をつなぐと間違いなくLEDが破損します。

また、抵抗器が内蔵されたLEDというのもあります。
このLEDには非常に小さな抵抗器が封入されています。
バッテリーに見合った抵抗が入っている物であれば、バッテリーに直結して点灯させることができますね。


以上を踏まえて質問に返答すると、

・家庭用のLED電球を使うならインバーターが必要
(交流100Vで動作する仕様のため)

・車用LEDを流用するなら繋ぐだけでOK
(抵抗器とセットになっている)

・抵抗器内蔵のLEDなら繋ぐだけでOK
(抵抗器が封入されている)

・単体のLED素子でDIYするなら抵抗器やCRD(定電流ダイオード)は必要
(LEDを保護するものが無い)

という答えになります。


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さて、いかがだったでしょうか。

説明がちょっと分かりにくいかもしれませんね(汗)

この質問の内容、LEDを点灯させるのに必要な抵抗値などの具体的な計算方法を、もうすこし分かりやすく図解で記事にしてみました。

直流12V(バッテリー)でLEDを点灯させるときの抵抗値を計算してみよう

DIYするときには参考にしてみてください。
他に質問などあれば遠慮なくメールしてください。

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以上、『自作太陽光発電が好き!かんたんDIYソーラー発電』の新潟おてんとサンでした。



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