新潟おてんとサンはヤフオクで安価なチャージコントローラーをサクッと購入しました。
ひとえにチャージコントローラーといっても沢山の種類があって、DIYソーラー発電を自作するとなると、どれを選択するか迷ってしまいます。
また、システム電圧(バッテリーの電圧)の違いによって、太陽光パネルやバッテリーなどの構成にも選択の幅があり、後々の増設計画も視野に入れて検討する必要があります。
ひとことで『何Aのチャージコントローラーが良い』とはいえないのです。
ここでは、
『チャージコントローラーとは?』
『チャージコントローラーは大きく分けて2種類』
『12Vバッテリーに充電する場合のチャージコントローラー選び』
『24Vバッテリーに充電する場合のチャージコントローラー選び』
をまとめてみます。
■チャージコントローラーとは?
チャージコントローラーは、
『バッテリーへの充電と放電(使用)の管理』
を担います。
また、バッテリーへの過充電防止と、ソーラーパネルへの電流の逆流を防ぎます。
簡素なものから、液晶モニター付きのものまで沢山の種類があります。
ディスプレイで状態を確認できるものは、
・インバーターへの電力供給の管理
・ソーラーパネルの発電量の確認
・バッテリーの電圧の確認
・インバーターの電力使用量の確認
・バッテリーへの充電と放電(使用)の管理
・温度が上がりすぎたら停止
などの細かい設定が出来るものもあります。
■チャージコントローラーは大きく分けて2種類
チャージコントローラーは大きく分けて『PWM制御』と『MPPT制御』の2種類が存在します。
・『PWM制御』(Pulse Width Modulation)パルス制御方式
一般的に安価で流通しているチャージコントローラーで独立系の太陽光発電システムに多い。
・『MPPT制御』(Maximum Power Point Tracking)最大電力点追従制御方式
PWM制御方式に比べ30%、実際の変換効率で計算すると97%という高効率性。そしてPWM制御の製品と比べると高価。
はじめはこの程度の認識で良いかと思います。
自作するDIYソーラーの規模に見合ったチャージコントローラーを探すのも楽しいものです。
■12Vバッテリーに充電する場合のチャージコントローラー選び
ここでは、
『12Vバッテリーに充電する場合にはチャージコントローラーを何Aにすると良いのか?』
数パターンを図解で以下にまとめてみます。
・バッテリー12V、50W太陽光パネル1枚の場合
合計50W、18Vの太陽光パネル
『2.78A × 3.5h = 9.73Ah』
晴天時で1日あたり『9.73Ah(50W/18Vパネル)』程度の充電ができる計算になります。
・バッテリー12V、100W太陽光パネル1枚の場合
合計100W、18Vの太陽光パネル
『5.56A × 3.5h = 19.46Ah』
晴天時で1日あたり『19.46Ah(100W/18Vパネル)』程度の充電ができる計算になります。
・バッテリー12V、100W太陽光パネル2枚の場合
合計200W、18Vの太陽光パネル
『11.11A × 3.5h = 38.89Ah』
晴天時で1日あたり『38.89Ah(200W/18Vパネル)』程度の充電ができる計算になります。
・バッテリー12V、100W太陽光パネル3枚の場合
合計300W、18Vの太陽光パネル
『16.68A × 3.5h = 58.38Ah』
晴天時で1日あたり『58.38Ah(300W/18Vパネル)』程度の充電ができる計算になります。
■24Vバッテリーに充電する場合のチャージコントローラー選び
ここでは、
『24Vバッテリーに充電する場合にはチャージコントローラーを何Aにすると良いのか?』
数パターンを図解で以下にまとめてみます。
・バッテリー24V、200W太陽光パネル1枚or100W太陽光パネル2枚の場合
合計200W、36Vの太陽光パネル
『5.56A × 3.5h = 19.46Ah』
晴天時で1日あたり『19.46Ah(200W/36Vパネル)』程度の充電ができる計算になります。
・バッテリー24V、200W太陽光パネル2枚or100W太陽光パネル4枚の場合
合計400W、36Vの太陽光パネル
『11.11A × 3.5h = 38.89Ah』
晴天時で1日あたり『38.89Ah(400W/36Vパネル)』程度の充電ができる計算になります。
・バッテリー24V、200W太陽光パネル3枚or100W太陽光パネル6枚の場合
合計600W、36Vの太陽光パネル
『16.68A × 3.5h = 58.38Ah』
晴天時で1日あたり『38.89Ah(600W/36Vパネル)』程度の充電ができる計算になります。
12Vのバッテリーに充電する前提の『公称最大出力動作電圧:18V前後』の太陽光パネル
と
24Vのバッテリーに充電する前提の『公称最大出力動作電圧:36V前後』の太陽光パネル
を使うものとしての考察です。
『必ず上記のようなソーラーパネルを使わなければならない』というワケではありませんので誤解しないでくださいね。
ソーラーパネルの最大動作電圧には、いくつかのパターンがあるのです。
100Wの太陽光パネルでは18V前後のものが多いです。
200Wの太陽光パネルになると18V前後のものと36V前後のものが存在します。
200W/18Vのソーラーパネルは、そのまま12Vバッテリーのシステムに使えます。
このパネル2枚を直列にして、400W/36Vとすれば24Vバッテリーのシステムにも使えます。
ですが、200W/36Vのソーラーパネルは12Vバッテリーのシステムにはちょっと電圧が高いでしょう。
バッテリーの容量(Ah)の1割程度の電流で充電するのが良いバランスでしょうから、
・18Vパネル⇒12バッテリー
・36Vバッテリー⇒24Vバッテリー
という組み合わせが自然なのでしょうね。
ただ、『上記の組み合わせでなければ絶対にいけない』という意味合いの記事ではありません。
チャージコントローラーやその他の機器の入出力範囲に収まる機器を組み合わせるというのが大前提です。
仕様内のパネルやバッテリーを接続しているじょうたいであれば、チャージコントローラーが充放電を管理してくれるワケですからね。
その中で、バッテリーに対して自然な組み合わせを書き出してあるだけですので。
当然ですが、18V前後・36V前後以外のソーラーパネルも存在します。
さて、いかがだったでしょうか。
上記の接続方法やチャージコントローラーの選択が絶対というワケではありません。
手持ちのソーラーパネルやバッテリーで様々な接続方法が出来るかと思います。
ポイントは、
・太陽光パネル側の電圧(V)と電流(A)をシッカリ算出する
・チャージコントローラーの最大入力電圧(V)も調べておく
という点でしょうか。
チャージコントローラーのスペックを眺めると、最大入力電流(A)ばかりが大々的に表示されています。
ですが、最大で入力できる電圧(V)という項目もあります。
この『最大で入力できる電圧(V)』以上の電圧をチャージコントローラーに入力してしまうと破損のリスクが高まります。
最大入力電流(A)だけを合わせるのではなくて、太陽光パネルの電流(A)と電圧(V)の両方を、チャージコントローラーの許容範囲に収める必用があるのです。
チャージコントローラーやソーラーパネルを購入するときには、それぞれの仕様をよく調べることをお勧めいたします。
バッテリーのイラストが沢山出てきますが、あくまでイメージです。
沢山バッテリーを使うよりは、バッテリー1つあたりの容量を増やしてバッテリーの個数を減らすほうが好ましいと言えます。
パネルの接続方法を変えれば電圧の異なるパネルを使うことも出来ますが、設置場所の都合などの特別な理由が無い場合はシンプルな設計にした方が良いと思います。
また、太陽光パネルを複数使う場合は、接続方法のほかにも『逆流防止ダイオード』や『バイパスダイオード』の使用を検討する必要が出てきます。
後々にソーラーパネルやバッテリーを増設するのであれば、チャージコントローラーにも余裕を持たせておく必要がありますね。
以上、『自作太陽光発電が好き!かんたんDIYソーラー発電』の新潟おてんとサンでした。
いろいろ参考にさせてもらっています。質問します。バイクの補充電用に使っています。確認お願いします。10Wパネルに10Aコントローラーを接続しコントローラーのバッテリー端子からバイクのバッテリーに接続しています。ロード端子は使用してません。スーパーカブバイクにHIDをつけている為、走行中でもバッテリー上がりの状態になってしまったので、このシステムにしましたが一日充電しても充電されている感じがないので・・・。止めている間たけででも充電されるといいのですが?初心者なもので宜しくお願いします。
はじめまして、阿部さま。
コメントありがというございます。
走行中(発電中)にバッテリー上がりになってしまった状態を経験したバッテリーです。
バッテリー自体の劣化は考えられないでしょうか?
他の手持ちのバッテリー(自動車用)などに充電できるか?
充電中にテスターで計ってみるとどうか?
などしてみて、原因を特定していくのが良さそうですね。
初めましてとてもわかり易い解説ありがとうございます。
商業用パネル2枚が1年間放置したままだったので、何か使えないかと
考えてチャージャーコントローラーで蓄電でこのHPに辿りつきました。
お尋ねしたいのは250w 30.15v 8.29Aのパネル1枚
PWMの20Aタイプのチャージャーコントローラーで
12vバッテリーに蓄電でき無いの?です。
パネル特性グラフから常にパネルは日照条件で
電流と電圧が変化していると考えてます。
よってチャージャーコントローラーは昇圧降圧
機能を有してないのかなー?と考えてます。
USB出力は5vに変換してるし。
効率が悪いとかは別として、できるできないor危険かどうかを
ご教示いただけませんか?
はじめまして、アカリパパさま。
コメントありがとうございます。
>>250W:30.15V:8.29Aのパネル1枚
>>PWMの20Aタイプのチャージャーコントローラー
>>この組み合わせで12Vバッテリーに蓄電無は可能か?
についてですね。
パネルとバッテリーの双方が、チャージコントローラーの仕様内に収まっていれば、どんな組み合わせでも問題ありません。
つまり上記の組み合わせも問題ありません。
市販で一般的な18V・36V・・・といった仕様のパネルを原則にして、バッテリーに充電するのに自然な電圧の関係で解説してしまったので、ちょっと誤解を招いたかもしれません。
初めまして、最近太陽光発電に興味を持ち始めた者です!
気になった部分があったので質問失礼致します。
文面で、
合計300W、18Vの太陽光パネル
『16.68A × 3.5h = 58.38Ah』
晴天時で1日あたり『38.89Ah(300W/18Vパネル)』程度の充電ができる計算になります。
とあったのですが、晴天時は1日あたり58.38Ahにはならないのでしょうか?
あと使用するインバーターが大容量の場合、チャージコントローラーの選択で考慮する部分はありますでしょうか??
300wパネル + 20Aチャージコントローラー + 1200wインバーター (バッテリー115Ah×2 並列)
で考えております。
よろしくお願いいたします。
はじめまして、新潟のしゅんサマ。
コメントありがとうございます。
>>文面で・・・58.38Ahにはならないのでしょうか?
仰る通りです。僕の書き間違えですので、記事を修正いたしました。
ご指摘、ありがとうございます。
>>使用するインバーターが大容量の場合、チャージコントローラーの選択で考慮する部分はありますでしょうか??
インバーターはバッテリーにダイレクトに接続するので、チャージコントローラーとの兼ね合いは特に気にせず、用途に見合ったものを選ぶのが良いかと考えます。
僕のように、わざわざチャージコントローラーのLOAD端子へインバーターを(小さい物ですが)を繋ぎたい場合には、よくよく考えてくださいね。ホントはNGですので。
パネルやバッテリーは、検討しているチャージコントローラーの仕様と、よく照らし合わせて、入出力の範囲に見合ったものを選べば、特に問題ないはずです。
では、また何かありましたら気軽にコメントなど残していってくださいね。
お世話になります質問お願いしたいのですが
最大出力178.6W
開放電圧29.4V
最大出力動作電圧23.8V
このパネルを2枚持っています何となく中途半端?な感じなのですが
12Vシステム 24vシステムとして有効な利用方法をアドバイス頂ければ
幸いです宜しくお願いします。
こんにちは冨田さま。
コメントありがとうございます。
この2枚を直列で、
357.2W:47.6V:7.5A
です。
これが入力できるチャージコントローラーがあれば、12Vと24Vのバッテリー使えるものが多いですよね。
あとは用途に応じて、12Vで使うか、24Vで使うか、といったところです。
12Vバッテリーだから18VくらいのPVで、とか、
24Vバッテリーだから36VくらいのPVで、とか、
というところにこだわりすぎないで、仕様に見合ったチャージコントローラーにも、仕事をこなしてもらうのが良いかと考えます。
はじめまして
質問があるのですが
120W
Voltage Max Power:36V
Current Max Power:2,7A
のソーラーパネルを
購入予定なのですが
そもそも36Vの2.7Aでしたら
120Wではなくて100Wなのでしょうか?
またこのソーラーパネルで
12Vのバッテリーに
充電するのは問題あるのでしょうか?
24Vのバッテリーにするべきなのでしょうか?
詳細もなくざっくりとした質問で申し訳ないですが
教えてもらえませんか
宜しくお願いします
はじめまして、山口さま。
コメントありがとうございます。
36Vで2.7Aなら97.2Wということになりますよね。
パネルの仕様に、動作電流(Vop)と動作電圧(Iop)の表記はありませんか?
開放電圧(Voc)や短絡電流(Isc)といった値もありますし、慎重に仕様を眺めてみてください。
>>またこのソーラーパネルで12Vのバッテリーに充電するのは問題あるのでしょうか?
パネルとバッテリーのスペックが、チャージコントローラーの入出力の範囲内に収まっていれば問題ないです。
ただ、パネルからの電圧とバッテリーの電圧のさが大きいと、チャージコントローラーの仕事が増えるといったイメージでしょうか。
>>24Vのバッテリーにするべきなのでしょうか?
36Vであれば24Vバッテリーに充電するのが自然な電圧ではあります。
ただ、チャージコントローラーの入出力の範囲内に収まっていれば、当然ですが12Vバッテリーにも充電できますよ。
チャージコントローラーには、入力側と、バッテリー側と、出力(電力利用)側の、3系統にそれぞれ仕様がありますので、スペックを良く眺めるのが良いですね。
以上が、僕の思うところであります。
また何かありましたら気軽にコメントなど残していってくださいね。
新潟おてんとサン
返信ありがとうございます。
ソーラーパネルは
それ以上の仕様が無いので
ダメ元で買う感じです。
12Vのバッテリーでも
一応大丈夫とのことで
参考になりました。
因みに
バッテリーは
オプティマイエロー
のD31L D1200Sが
あるのでそれを使う予定ですが
チャージコントローラー?は
製品仕様
型番 : TRACER-1210A
定格電圧 : 12V又は24V(自動認識)
最大電流 : 10A
バッテリー電圧範囲 : 8V~32V
最大入力電圧 : 100V
ソーラーパネル電圧 : 130W(12V)、260W(24V)
自己消費電力 : 20mA(12V), 16mA(24V)
放電回路の電圧降下 : 0.18V)
動作温度範囲 : -25℃~+45℃
保存温度範囲 : -35℃~+80℃
湿度 : 95%
サイズ : 172×139×44mm
取付穴サイズ : 6×4mm
取付寸法 : 130×130mm
本体重量 : 約0.6kg
で問題ないでしょうか?
1から全部質問してしまい
申し訳ないですが
電気関係理解出来ないことばかりで
頼ってしまいます。
宜しくお願いします。
度々すみません
チャージコントローラー?
ですが
ソーラーパネル電圧 :
130W(12V)、260W(24V)
の時点で
入出力の範囲外ですね…
また探してみます
失礼しました
12Vで運用で、120Wパネル1枚なら使えますね。
ですが、もうすこし余裕のある構成の方が良いのかなと感じます。
今後、パネルを増やしたくなったりするかもしれませんしね。
回答くださったのは新潟お天道様でしょうか?
初めてのソーラーパネルにポンプを接続し、5月連休明けから蓮池が一杯にならず悩んでます。
ソーラーパネル独立で汲み上げられるポンプは、24V、86W(5Vで自動停止)のこれしかありませんでした。
昼間だけ動かすものに、常識的に、コントローラーやバッテリーがいるとは思ってもみませんでした。
コードが出てるパネルと接続ソケットセットをアマゾンで買ってそこそこしました。
西側は川ですが、東向は急斜面で、そこからの日の出は遅いかも。
切って繋げばポンプは動き、チョロ水は池まで揚げるので、起動電流を満たさないのだと思います。
斜面へパネル設置も、ホームセンターで買ったアングルをグラインダーで苦労して切断し
アングルネジで留めてもなかなかパネルがスポッと入らず、強度不足で、木杭で補強しました。
ネットでは綱管がいいとあるが、使用経験ありません。市販架台高いです。
はじめまして。
回答したのは僕ではありません。
モーターの類は動かし始めに定格の2~3倍の電力が必要になるでしょうから、動作を安定させたいのであればパネルを増やすか、チャージコントローラーとバッテリーを追加するか、といった方法となるかと考えます。
日照の応じた動作にこだわるのであれば、ポンプを起動から動かせるだけのパネルが必要でしょう。
また、ちょっと気の利いたチャージコントローラーであれば、タイマー機能がある製品もありますし、いろいろ検討されても良いと考えますよ。
質問したいのですが宜しくお願い致します。
パネルはソーラフロンティアCISの SFK180-S一枚を、12V115Aへと考えております。
この組み合わせでのお勧めチャージコントローラを教えてください。
また、パネルからチャージコントローラの配線は専用の配線を使用しないといけないのでしょうか?
宜しくお願い致します。
初めまして、色々拝見させて頂きました。新しい仕事場で電気水道無い場所で電灯を使っていますが、ソーラーパネルで照明をしたいと思ってます。現在、京セラの51wが2枚ありますが、古い1994年製です。使えるのかわかりません。簡単にチェックする方法を教えて頂ければ幸いです。よろしくお願いします。