2万円でDIYしたPC(ASUS H87M-PRO,Pentium G3258)をお手軽オーバークロック

CPU内部クロック倍率を42
2万円でCPUとマザボを準備して、他は手持ちのパーツでパソコンを自作してみた(H87M-PRO、G3258)
でDIYしたパソコンのお手軽オーバークロックです。

CPUはPentiumブランド20周年アニバーサリー、
intel Pentium G3258(Haswell)』、
8,000円ほどで購入可能でオーバークロックOKという、なかなかの大盤振る舞いCPUですね。

マザーボードは、H87チップセットなのにOC可能な、
ASUS H87M-PRO』、
Z87系のマザーボードより安価で購入できますね。

友人の不調PCを救済するためにDIYしたのですが、更に友人の要求に応えるべくお手軽オーバークロックを試みました。

CPUはポン付け、
リテールクーラー、
内部クロック倍率のみ調整、
という構成で常用可能なところを目指します。

以下に、
・まずは『USB BIOS Flashback』機能を使ってBIOSをアップデート
・定格(3.2GHz)で『intel Pentium G3258』に負荷を掛けてみる
・『intel Pentium G3258』を3.5GHzにオーバークロック
・『intel Pentium G3258』を3.8GHzにオーバークロック
・『intel Pentium G3258』を4.0GHzにオーバークロック
・『intel Pentium G3258』を4.2GHzにオーバークロック
という項目にそってまとめてみました。


まずは『USB BIOS Flashback』機能を使ってBIOSをアップデート

本来であれば
BIOS updater for 4th Gen Intel Core Processors
(以下B.U.F.4.G.I.C.P)
を使ってアップデートするところなのですが、僕の環境では上手く動きませんでした。

なので『USB BIOS Flashback』機能を使ってBIOSをアップデートします。

僕の場合、このマザーボードで使えるCPUは『Pentium G3258』しか持っていません。
なので『Pentium G3258』を認識しなかった場合に備えてこのマザーボードを選択しました。

いざという時のために『USB BIOS Flashback』機能が必要だったワケなのです。
CPUやメモリが無くてもBIOSをアップデートできる便利な機能を体験してみましょう。

ASUSのサイトからBIOSファイルをダウンロード
まずはBIOSのアップデート-ASUSのサイトからファイルをダウンロード
最新版はバージョン2102のようです。
ですが、上記アップデータ(B.U.F.4.G.I.C.P)が同梱されているバージョン2101をダウンロードしました。

zipファイルを展開
zipファイルはBIOSアップデーター-CAPやROMがBIOSファイル
『H87M-PRO-ASUS-2101.CAP』がBIOSファイル。
さらに圧縮されているのがBIOSアップデータ(B.U.F.4.G.I.C.P)です。

『USB BIOS Flashback』機能を使うために、BIOSのファイル名を変更
USB-BIOS-Flashback-で認識できるファイル名に変更
『ASUS H87M-PRO』の場合は『H87MPRO.CAP』という8.3形式に準じたファイル名に変更する必要があります。
このファイルをUSBメモリのルートディレクトリ(ドライブ直下)にコピーします。
※『USB BIOS Flashback』機能で認識できるファイル名については、マザーボードのマニュアルを参照してください。

『USB BIOS Flashback』で使うUSBポート
H87M-PROのUSB-BIOS-Flashback-に使えるUSBコネクタ
H87M-PROのUSB-BIOS-Flashback-用USBにBIOSファイルを保存したUSBメモリをセット
バックパネルに『USB BIOS Flashback』と大々的にプリントされています。
ここに『H87MPRO.CAP』を保存したUSBを差し込めば準備完了です。

『USB BIOS Flashback』はマザーボードによって仕様に若干の違いが有ります。

マザーボード上に専用のボタン(BIOS FLBK など)があり、同じくマザーボード上に確認用のLEDがある場合と、
PCケースのリセットボタンと電源LEDで代用する場合のパターンがあります。
※他にもあるかもしれません。

僕が購入した『ASUS H87M-PRO』は、PCケースのリセットボタンと電源LEDを使うタイプでした。
まぁ、PCケースのフロントパネルとマザーボードを普通に接続していれば問題ありません。

あとは、OSをシャットダウンした状態(マザーボードには通電の状態)でリセットボタン(orマザーボード上の専用ボタン)を長押しすればBIOSのアップデートが始まります。

挙動としては、
・リセットボタン(orマザーボード上の専用ボタン)を長押し
・電源LED(orマザーボード上のLED)が点滅を始める
・完了するとLEDは消灯
となります。

何か問題があって『USB BIOS Flashback』が正常に機能しない場合はLEDが点滅から点灯に変わります
正常に機能しない原因としては、USBメモリが正しくささっていなかったり、ファイル名が間違っているなどを確認すべしとのこと。

まぁ、リセットボタンを長押ししたら、あとは無事を祈りつつ待つだけですね。
LEDが点灯状態になってしまったら、電源を落として正常に機能しない原因を排除して再試行となります。

『USB BIOS Flashback』が正常に機能すれば、1分かからずにLEDが消灯、BIOSのアップデートは完了です。

『USB BIOS Flashback』実行後、BIOSのバージョンを確認
BIOSのバージョンを確認
BIOSのバージョンが2101に書き換わっていますね。

この機能のポイントは、BIOSの更新に失敗(BIOSが壊れた)状態でも、マザーボード上のフラッシュメモリが物理的に破損していなければBIOSを書き込めるという点でしょうか。

それに、準備したCPUを認識せずBIOSのアップデートで対応する必要がある場合にも有効ですね。
わざわざ他のCPUに交換してBIOSを更新するという手間が省けますし、代替CPUを持っていない場合には必須の機能です。

今回購入した
『intel Pentium G3258(Haswell)』
『ASUS H87M-PRO』
の場合も、BIOSのバージョンによっては動かない可能性がありましたからね。

何はともあれ、無事にBIOSを更新することが出来ました。


定格(3.2GHz)で『intel Pentium G3258』に負荷を掛けてみる

CPUのスペックをおさらい
『intel Pentium G3258(Haswell)』
ソケット:LGA1150
動作クロック:3.2GHz
コア数/スレッド数:2/2
キャッシュ:3MB
内蔵GPU:Intel HD Graphics(1.1GHz)
TCase:72°C

CPU-Zで3.2GHzでの動作を確認
定格(3200Hz)でのCPU-ZでG3258を確認
CPUの負担を減らすために手持ちのグラフィックボードを増設してあります。

3.2GHzで動作するG3258に負荷を掛けてみる
Prime95などでCPUに負荷を掛ける
とりあえず『Prime95』で負荷を掛けてみました。

3.2GHzで動作するG3258の温度を『HWMonitor』でチェック
3200MHzで高負荷時のHWMonitor
CPUの温度はMAXで50°C。

CPU内部クロック倍率はデフォルトで自動
CPU内部クロック倍率はデフォルトで自動
100MHz × 32倍 = 3200MHz(3.2GHz)
で動作している状態ですね。

オーバークロックの準備
CPU内部クロック倍率を自動以外に変更すると、コアレシオの上限を変更する項目が変更可能に
『CPU内部クロック倍率』を『共通倍率』に変更すると『コアレシオ(Core Ratio Limit)』の上限を変更する項目が変更可能になります。
この『コアレシオ(Core Ratio Limit)』を変更することで定格以上の倍率でCPUを動かすワケですね。

定格3.2GHz、高負荷の状態でCPU温度はMAX50°C。
対してTCaseは72°C。
都合22°Cのマージンがあります。

今回は倍率のみを変更するお手軽オーバークロックとします。
・リテールクーラー
・CPUの内部クロック倍率のみを変更
・CPUやメモリなどの電圧はデフォルトのまま(たぶんAUTO)
・高負荷時のCPU温度が72°C付近で限界
としましょう。

いかにも無知でチキンな線引きです(汗)
ま、コレが新潟おてんとサン品質なのです(泣笑)

このパソコンは、一般的なエンドユーザー(僕の友人)がオーバークロックを意識せずに使うことになります。
つまり、オーバークロックはするけど気軽に常用できるところで良しとする必要があるんですね。

以下、お手軽オーバークロックでお気軽常用ラインを探るべく、段階的にクロックアップしてみます。


『intel Pentium G3258』を3.5GHzにオーバークロック

CPU内部クロック倍率を35倍に
CPU内部クロック倍率を35倍

3.5GHzで動作する『intel Pentium G3258』をCPU-Zで確認
3500Hzで動作するG3258をCPU-Zで確認

3.5GHz高負荷で動作する『intel Pentium G3258』の温度を『HWMonitor』で確認
3500MHzで高負荷時のHWMonitor

高負荷の状態でCPU温度はMAX62°C。
電圧は1.173V。

定格運用より電圧が上がっていますね。

一気に温度が上がって、僕の方がギブアップしそうな雰囲気です(笑)
だからミンナ、殻割したり、落ちずに安定できる低電圧を探るワケなのですね。


『intel Pentium G3258』を3.8GHzにオーバークロック

CPU内部クロック倍率を38倍に
CPU内部クロック倍率を38倍

3.8GHzで動作する『intel Pentium G3258』をCPU-Zで確認
3800Hzで動作するG3258をCPU-Zで確認

3.8GHz高負荷で動作する『intel Pentium G3258』の温度を『HWMonitor』で確認
3800MHzで高負荷時のHWMonitor

高負荷の状態でCPU温度はMAX66°C。
電圧は1.173V。

もっと高温になるかと思いきや、温度の上げ幅が小さくなりました。
3.5GHzと比べて電圧が変わっていないのが要因でしょうか。


『intel Pentium G3258』を4.0GHzにオーバークロック

CPU内部クロック倍率を40倍に
CPU内部クロック倍率を40倍

4.0GHzで動作する『intel Pentium G3258』をCPU-Zで確認
4000Hzで動作するG3258をCPU-Zで確認

4.0GHz高負荷で動作する『intel Pentium G3258』の温度を『HWMonitor』で確認
4000MHzで高負荷時のHWMonitor

高負荷の状態でCPU温度はMAX67°C。
電圧は1.173V。

0.2GHz上げるごとに1°C上昇・・・なんていう単純な挙動ならドンドンとクロックアップできるんですけどね。
そうは問屋が卸しません(笑)

CPUの電圧が、3.5GHzのときと変わっていないから温度の上昇も変わっていないと考えます。
僕は単純ですので(笑)


『intel Pentium G3258』を4.2GHzにオーバークロック

CPU内部クロック倍率を42倍に
CPU内部クロック倍率を42

4.2GHzで動作する『intel Pentium G3258』をCPU-Zで確認
4200Hzで動作するG3258をCPU-Zで確認

4.2GHz高負荷で動作する『intel Pentium G3258』の温度を『HWMonitor』で確認
4200MHzで高負荷時のHWMon

高負荷の状態でCPU温度はMAX71°C。
電圧は1.223V。

ここで更にCPUの電圧が上がりました。
『Prime95』で負荷を掛けて20分ほどです。

『TCaseは72°C』なので、この辺でストップしておくのが良さそうですね。


おしまい

『intel Pentium G3258』
『ASUS H87M-PRO』
のお手軽オーバークロックは、4.2GHzで新潟おてんとサンがギブアップでした(笑)

・コアクロック:CPU電圧(CPU電圧はAUTO)/CPU温度
3.2GHz:1.040V:50°C(定格)
3.5GHz:1.173V:62°C
3.8GHz:1.173V:66°C
4.0GHz:1.173V:67°C
4.2GHz:1.223V:71°C
という結果です。

4.0GHzあたりで電圧の下限を探れば、真夏でも安心のお手軽オーバークロックにできたかもしれませんね。

ただし、このパソコンは僕の友人が使うので最終的に3.9GHzで数時間テストをして引渡しました。

3.9GHzなら、エアコンの効いた真夏の室内であれば余裕で凌いでくれることでしょう。
某オフィスでの事務用途なので。

もう少し時間が有れば色々といじれたのですが、今回はこれで完了とします。

ポン付けで即1.0GHzのオーバークロック。
なかなか楽しいひと時でした!


以上、『自作太陽光発電が好き!かんたんDIYソーラー発電』の新潟おてんとサンでした。



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